小話

□晴天の霹靂とは言ったもので
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※突然はじまるよ!






「あちゃー。土方さんともあろうお人がまさかご存知なかったんで?こいつぁ驚きだねぃ」

大げさな仕草で肩をすくめる沖田を、土方はなんだ文句あるかとにらみつけた。

「総悟てめえ。何の話してやがる」

「いえね、ちょっとと言わず目ん玉飛び出るくらい驚いただけでさぁ。」





だって、俺たち付き合ってるでしょう?





耳元で内緒話でもするように、沖田が不意にささやいた。

「は、いつから…」

「目が合った瞬間から、です」

離れていった口元の柔らかい感触に、そこで土方は、初めて、事態を理解した。




え、え、えええ。


それからの土方に出来た唯一のことといえば、池の鯉の真似くらいのものだった──。



カアという鳴き声がどこか遠くで響く。

次に土方が意識を取り戻した時には、空はすっかり茜色に、廊下には隊士らがいつの間にか残していった書類の山があったのだが、それはまた別の話。





…………………
愛されてる、と強気な沖田くんが好きです。振り回され続ける土方さんはもっと好きです(某CM調)。沖田の行動、すべては愛ゆえに。

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