ぎんたま!

□もう!そうなの?
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「土方、ほれ」
「あッ、」
「…そんなに急ぐなよ。逃げやしねぇんだから」

あやすように言うと、相手はいくらか涙目になっているように見えた。その様は普段隊服に身を包んだストイックな姿とは180度逆を行っている。

「だ、って、早く飲みたいじゃねぇか。我慢できねぇんだもんよ」

舌をちろ、と出した土方に我知らず喉が鳴る。

「………。」
「……どしたよ、銀時?」
「ソレ、わざとやってる?」
「は、何が」

本当にきょとんという擬音が似合う表情でもって、返事を返す恋人に。

「…んーと、なんでもないよ」

心の声とは裏腹に軽く答えた。

──勘弁してくれよ、もう。
俺はため息とともに髪をかきむしる。
いちいち色気満載な土方がいけないのだ。だってアレはお前よぉ。明らかに違うこと連想させるアレだろよお前。…いや、そんな妄想飛ばす俺が悪いのか?

なあどうなんだ。お前の仕草ひとつに、揺さぶられる俺は。意識しすぎなのか。




足元に目線を落とした俺には、愛しいそいつの口角が上がっていたことなんて知る由もなかった。


…………………………

万事屋に遊びに来た土方に、お茶を出す銀時。
ええとですね、猫舌な土方さんを書きたかったんです。ハイ。


タイトル「もう!そうなの?」は、オチと妄想に引っかけてます蛇足。

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