ぎんたま!
□GH140字お題
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『煎餅布団の上』で【眼鏡】【脱がす】
万年床と化した煎餅布団の上に放られると、性急な手つきでスカーフを引き抜かれた。「まだ眼鏡が…!ん、」言葉は合わせた唇の中へ。「…これから脱がすって時に他のヤローなんか呼ぶな」低い声にごくり、見つめ返した先には。いつものふてぶてしい余裕など見当たらない男の姿があった。
『炬燵』で【Yシャツ】【喧嘩】
ふと顔を上げると、目の前には蜜柑、隣にはサラサラと流れる黒髪。いつの間にか眠っていたようだ。外を確認すれば朝日を拝むにはまだ遠く。炬燵の中、珍しくYシャツ一枚姿で安心しきっている寝顔を見て毛布を取りに立ち上がる、が。→
→「どこ行くんだよ行火」着物を引っ張られた。あれ、俺たち喧嘩してなかった?
………
文字収まらなかった…。
『屯所の食堂』で【ファイル】【食べた】
先日あった見廻組との一件を纏めたファイルを読み返したところで、昼食がまだだったことに気づき食堂に向かう。カツ丼が売り切れていたので親子丼にした。マヨさえあれば問題ない。向かいで蕎麦をすする山崎がふと口を開いた。「旦那って、本当に旦那だったんですね」食べたものを吹いた。
………
どういう意味だなんて聞けない。