小説

□退屈はもう限界です
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12月に入って直ぐ、三蔵一行は突然の雨に、足止めを喰らっていた。
流石に12月…夏とは違い雨の中を進む訳にはいかず、近くの宿屋に泊まることになったのだが…

「なー、三蔵…」
「うるせぇ」
「……悟浄ーっ」
「うっせぇ、チビ猿」
「………はっかい…」
「………………あ、何ですか?」

雨の日は、悟空以外皆上の空。
もしくは機嫌が最悪。
そんななか、悟空は隙を持て余していた。
そんなぴりぴりした空気の中、八戒は急に立ち上がり、何処かへ行こうとした。

「八戒?何処行くんだよ?」
「…ちょっと、外へ行ってきますね」

そういって、悟空が止める前には部屋から出て行ってしまった。
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