小説

□白い月
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「もう三ヶ月、か…」

エドワードは、列車の窓から外を見つめ呟いた。
最年少で国家資格をもつ、天才少年と言われる鋼の錬金術師エドワード・エルリックには、思い人がいた。
名前はロイ・マスタング。同じく国家錬金術師で二つ名は焔。軍部で階級は大佐。
性別は、男。
そのため、エドワードは思いを告げる事さえ叶わない。

「兄さん?三ヶ月って…何が?」
「あ? いや、何でもねぇよ」

弟のアルフォンスに話し掛けられ、気を引き締める。
 
【この気持ちは誰にも知られちゃいけない】
 
アルフォンスを適当にごまかすと、また窓の外に目を向けた。
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