長篇小説

□お互いの気持ちが交差して
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悟空は、二人が完全に居なくなったのを確認すると、ゆっくりと口を開いた。

「あ、のさ…三蔵」
「…なんだ?」

三蔵は努めて冷静に装うと、机に運ばれて来た料理を食べた。
両手を机に叩き付けて立ち上がると、悟空は大きな声で叫んだ。

「後で部屋に来て!!」
「っ!?…あ、ああ…」

三蔵は、少々驚きながら悟空にそう伝えた。
すると悟空は、料理が運ばれて来るのを待たずに食堂を走り去ってしまった。
走り去った悟空の後ろ姿を眺めていると、隣から急に話し掛けられた。

「小猿ちゃんは朝から元気だねェ」
「そうですね」
「!!? 悟浄、八戒!?」

窓から顔を出した悟浄と八戒は、そのまま窓から食堂へ入って来た。
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