長篇小説

□お互いの気持ちが交差して
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食堂では、既に八戒と悟浄が座っており、三蔵の顔を見ると、手を挙げて呼び掛けた。

「おはよ、三蔵」
「おはようございます、三蔵」
「…おはよう」

いつもなら、ああ、としか言わない低血圧の三蔵が挨拶をしたものだから、悟浄達は顔を見合わせた。

「どしたの三蔵。なんか今日機嫌良くねェ?」
「…そうかもしれんな」

珍しくとても素直な三蔵に、二人は面を喰らった。
そこで八戒は、ひとつの考えにたどり着いた。

「もしかして、今日悟空から…?」
「…ああ」

成る程、と八戒は呟くとにっこりと笑って三蔵に話し掛けた。
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