長篇小説

□この気持ちは継続する
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「どうかしましたか!?」
「どうかした…っ悟浄!?どーしたんだよ、殴られたのか!?」

悟空は、顔を赤く腫らせた悟浄の元に駆け寄ると、心配そうに顔を覗き込んだ。
そして、三蔵を睨みつけて問いただした。

「三蔵っ、なんで殴ったんだよ!?」
「お前には…関係ない」
「っ!!……分かった、もう三蔵なんて知らねぇ!!
悟浄、俺の部屋行こっ!!」

冷たくあしらわれた悟空は、悟浄の手を引っ張り隣の部屋に連れて行く。
そんな悟空を見送った八戒は、溜息を零すと三蔵の向かいのベッドに腰掛けた。

「どうせ、悟浄が悟空に関して何か言ったのでしょう?」
「……ちっ」

八戒の問い掛けに、三蔵は舌打ちで答えると、煙草に火を付け椅子に腰掛けた。
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