本編小説
□序章
1ページ/1ページ
深夜の街中、二つの影が交差しあう。
片方の影は漆黒。
頭には2本の角が生えており、その目は白く光っている。
それはまるで、悪魔″のような姿だった。
もう一方の影は黄金。
神々しい黄金の鎧を纏っていて、その頭部はまるで狼のような姿だった。
右手には両刃の剣を持っており、左手の甲には髑髏の装飾がついていた。
「ギィィィィィィィィッ!」
漆黒の影が咆哮を上げる。
「……相変わらず、耳障りな声だな」
黄金の影が剣を構える。
すると、その手の甲から声が掛けられる。
「油断するな、綾斗!」
その声は左手の甲の装飾から掛けられていた。
「わかっているさ、ザルバ」
黄金の影は綾斗。
その左手の髑髏の装飾は、ザルバというようだ。
「ギィィィィィィィィッ!」
漆黒の影がもう一度咆哮を上げ、黄金の影に向けて走りだす。
ザルバ「来るぞ、綾斗」
綾斗「わかっている」
黄金の影はその手の剣を水平に構え…
迫ってきた漆黒の影の腹部を斬り付けた。
「ギィィィィィィィィッ!!!!」
その影は断末魔の叫びを上げ、深夜の街から消えていく。
ザルバ「終わったようだな」
綾斗「あぁ」
そう黄金の影が呟くと、突然鎧が外れ、中から…
小さな少年が現われた…