Short
□alone
1ページ/4ページ
身体が、熱い――――――。
「……あっ…あぁぁん…っ」
ベッドの上、一糸纏わぬ姿で自慰にふけるシエル。
もう、何回目の絶頂を迎えたかも分からない。
ただ、愛しい人の名前を繰り返して。
「……あっ……もう…ヤだ…セバスチャン……っぅああああん!!」
セバスチャンの長く、細いしなやかな指を思い浮かべながら、必死に自分の指で秘部を弄る。
だけど、奥までは届かなくて。
もどかしい気持ちを紛らわすべく、腰を振る。
「あぁあん……っセバスチャン…っもっと…もっと……ッああああッ!」
何故、こんなことになってしまったのでしょうか。
遡ること、1時間前。
□■□■□■□■□
トントン、
書類を片付けていたシエルの手は、セバスチャンのノックにより止まり。
「坊ちゃん、夕食の準備が整いました。」
「…あぁ、今行く。」
もうそんな時間か、などと言いながら、いつもと変わらずにテーブルについたシエルの前に、セバスチャンが見た目も綺麗な、色とりどりの料理を並べて行く。
何の疑いもなく、それを口に運ぶシエル。
「……美味しい。」
「それはようございました。」
彼は、完璧な、『悪魔』で、執事。
気付かれるなんて失敗を犯すはずがありません。
そう、悪魔がシエルの夕食に混ぜたのは、紛れも無い、媚薬だったのです。
沢山、乱れて下さいね―――――。
セバスチャンの妖しい笑いを、シエルは気付くよしもありませんでした。