higurashi
□愛教え編
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ままごとはキライだよ?
・・・― 先生?
*愛教え編*
火曜日のpm5:45からは、家庭教師の先生・・・大学3年生の前原先生が来て勉強を教えてくれます。
もう私についてくれて、かれこれ1年はたちます。
「そう・・・そこのxに代入な」
先生は一生懸命教えてくれます。
「はぅはぅ〜♪くまさん可愛いよう!!」
私も、先生の授業を熱心に聞きます。
「・・・いやいや、嘘つけよ」
「何がですか?」
「お前が言っているんだろ?上のカッコついていないナレーション」
「ばれちゃいましたか?」
「ばれちゃいましたよ、竜宮さん。熱心に聞いてください。」
「はぁい〜」
ぼんやりと返事をした少女は、16歳になる竜宮レナ。かわいいものに目がない。さきほどの数学の問題集のクマを、褒めちぎるくらいだ。
「おい、竜宮。そこまた間違ってるぞ」
「はぅ?」
「√の計算ぐらい、はやく出来るようになってくれ(汗)」
「出来るようにするのが、センセーのお仕事だよ?だよ?」
「はぁー、お前の前の教え子の魅音は、もっと早くできたぜ?」
「・・・センセー?」
はっ、と思い出したかのように圭一がレナを見る。
前もあったのを、忘れていた。
「私との授業中に、他の子の名前を呼ばないでほしいかな、かな。」
「・・・悪い。」
「へへへ、前も言ったのにセンセーは忘れやすいんだね!だね」
レナは、軽く笑顔をみせると、もう一度参考書と問題を見ながら計算をしようとした。
「・・・」
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