□想定外
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おっと力んだら目眩が‥ダメだこりゃ、ダルすぎる。

とにかく起きる前にさっさと帰っちまうに限る。ここでぐずぐずしてて起きた神威に何だかんだ言われたかねぇしな。

後始末は万事屋の旦那にでも依頼するってことで!

尻の中も気持ち悪ぃし急ぐにこしたこたねぇよ、うん。

「帰るの総悟?」

な、何ぃい?!

起きてやがる、だとぉお?!

「お、おう」

俺が気配を読めないなんざ、
こ、こいつ‥
カカロットか?!

「ああ、そう」

ごろんと寝返りをうつ白い妓体。
眩しいくれーに透ける肌に残っちまった
赤い噛み痕を見せつけて。
乱れた髪をかきあげて、
実の妹からはどうひっくり返しても出てこねーような冷たい眼で
「送ろうか?」
なんて聞いてきやがる。

「結構でさぁ」

ヤベーなオイ
なんかキレてやがるよ

なんでオマエがここに居んだ?
昨日寝た女はどこ行った?的な?
 

こっちもおんなじキモチだっつーの!!つか尻使われた方とかありえねーから!マジで!

頼むから聞くんじゃねーコノヤロー。このまま黙って俺を帰して今日のことはキレイさっぱり忘れてくんなぁ

「よかったよ総悟。また遊んでね」

いや‥

いや、これは違うって

違うだろ落ち着けバカヤロー

俺の記憶にゃねぇが、昨夜飲んでた時の話だよ

飲み屋で意気投合したとかそっちの話だろ

奴が俺の尻をガン見してるのはヤラシー意味じゃねーんだって。たまたま目線のトコにあんだって多分(まさか尻穴めくれたりしてねーだろうな

セックスがキモチよかったとかそーいうんじゃねーって
 
落ち着け!
いかに速やかにこの問題をうやむやにできるかが今はもっとも重要だろィ

面にはだしちゃいないが恐らくコイツも同じコトを考えてるはず

「心配しなくても妹には言わないよ」

って、やめろぉお!

現実的な話に持ってくんじゃねぇー!!

「なんのことでィ?」
「え?」

もうコイツに任せるのは無理だ。そういやコイツ、交渉だのなんだのは苦手なんだって聞いたことがあんな。

よし、任せろィ。隠蔽と交渉の駆け引きは得意中の得意なんだっての

そう、この場の正解は互いにシラをきり通すこと。二人が現状を認めた時点で負けだ。

なんたって唯一の目撃者は俺達二人。二人が認めさえしなければ、事故なんざいくらでも無かったことにできる。

しかし、本当にキョトンとしちまって‥

鈍いなコノヤロー

「アレ?もしかして昨日相当キマってた?
‥やだなー、俺を何だと思ってたの?
もしかして神楽と間違えてた?」
 
は、はぁあああっ?!

んだよっ!コイツ普通に俺とセックスしてるし!わかってっし!

んだコレ‥まさか兄妹で同じ野郎にホレたとか言いださねーだろーな?!


め、めんどくせー感じになって来やがったぜィコノヤロー!
 

※ドラゴンボー●、ベジ●タ様の名言より

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