文
□過ち
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【過ち】3Z神威×3Z沖田←土方
（三角関係ではない）
いきつけの酒屋のカウンターで
隣に腰掛けたのは
見たことがあるのかないのか、
同じ学校の制服を着た
やけに爽やかで
かなり血生臭い野郎だった
「ねえ君、暇でしょ？」
ざわざわ
「なんでィ？」
酒場の喧騒に掻き消されて、向こうも聞こえねェのか
カタン
椅子を寄せて来る
それで、なんか言ったらしいが
まだ聞こえないもんで
そいつはひょいと身を寄せてきた
ありえねぇほど近くに顔
陶器みてぇに白い頬にゃ返り血なんざついてやがる
「暇？」
小首を傾げて笑うと
首の後ろがぞわり、粟立つ
「まあ」
確かこいつ神威だろ？
年中笑顔と評判な喧嘩好きの留学生
目ぇつけられちまったか俺？
「遊んでよ」
ヤベーなおい
「やなこった。痛えのは苦手でねィ」
「じゃ、こっち」
腕を掴まれ、席を立たされ
着いて来いと指図をされる
・・・
いや、人の話聞けよ！断ってんだろィ
あれか？痛みを感じるヒマもなく瞬殺できるって言いてぇのかコロヤロー？！
「イイらしいね」
「あ？」
「女とヤるより」
「‥‥！」
「苦手は克服しなきゃダメだろ、総悟」
強引な誘いに
抵抗もせずに従ったのは
ちょっとした好奇心だとか、気の迷いだとかいう
そんな可愛いもんじゃなくて
ただ、そいつの髪から香るシャンプーの匂いが
好きな奴のと一緒だって気づいた時に
そういやいま溜まってるし
俺フリーだし
17歳だし
ヤッちまってもいいじゃんか、なんて
腹の中でぐるぐると調子のいい計算をしてたからで
神威がどこまでまずい奴かなんて、考えもしなかった