□放課後の悪夢
1ページ/2ページ

【放課後の悪夢】

・3Z土方+複数×3Z沖田
・ちょこっとだけスカ表現有
・微裏


×××××

暮れの陽光が差す穏やかな放課後

俺はただ

部室に忘れ物を取りに来ただけなのに‥


「ぎゃぁあああっ」


戸口に手をかけた途端

中から響いたあまりの声に

俺の脚はピタリと動かなくなった


「ハァ・・ハヒィッ」


ガタッガタガタッ

煩く鳴るのは椅子の音か?

なんだ‥?怪我人?

中から話し声が聞こえる

何人か居るみてェだ


「あーあ、括約筋壊れちまった。不良品だろコレ。こんなになっちまうんじゃ総悟の時は使えねェな」


括約筋‥?

壊れたって

なに言ってんだ‥

なに

俺がなんだって?

なんで俺の名前が出てくんでィ?


「5個はヤベーつったろ?てかよォ、こいつ腸の中身垂れ流しだぜ。汚ねぇな」

「チッめんどくせぇ。オイ、テメーで掃除しとけよ?いいな」

「・・・」

「クック‥聞こえねーよなァ?白目剥いてお寝んね中だ」
 

つんと汚物の臭いが鼻を掠める

脚は震えているが

何とか動きそうだ

そっと一度握ってしまったドアノブから手を離した瞬間


ガチャッ


小さく鳴らしてしまった


「・・・」


静まり返る室内

冷たい汗が背中を伝う

次の瞬間

俺は一目散に逃げ出した


ガタッ


音がして、後ろで扉が開いたのがわかる


見られたか?


だが、確認する余裕なんざない

全力で走って
学校から徒歩10分の家に帰るだけ・・・


ガツンッ


頭部に鈍い痛みを感じ、グラリと視界が歪む

気がつけば床に俯せに倒れていた


冷たい床の感触がやけにリアルで・・・


意識が朦朧とする

やばい

やばい
やばい

ヤバイ・・・!


カツンカツン


視界の隅に幾つかの上履きが見える

一つ

よく知る名前が目に飛び込んで来て、思わず声が漏れた


「土方‥」

 

次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ