御題小説

□01:起こします、愛しの君
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思いを込めて、






















起こします、愛しの君



















「おはよーございま〜っす」

「あらブンちゃんお早う」






ジャッカルの家の合鍵を持ってるオレは出入りが自由。

しかも親公認だから遠慮する事もなし!

あ、もちろん付き合ってることは内緒だけどな。






「お!今日の朝飯もうまそ〜!」

「ブンちゃんの分もあるわよ」

「流石ママさん!!」







気が利くよなー!

ジャッカルって基本ママさん似だ。

顔とかも似てるし。






「でも珍しいわねぇ」

「え?」

「ブンちゃんがジャッカルより早く起きてるなんて」

「ジャッカルまだ寝てんの?」

「えぇ。そろそろ起こしに行こうかと思ってたのよ」






ジャッカルはまだ寝てるのか。

ふ〜ん。






「あ、じゃあオレ起こしに行く!」

「いいの?」

「モチロン!」

「じゃあお願いしようかしら」

「OK!」






普段オレは起こされる側だからこんなの初めてじゃね?

突然朝押しかけてもジャッカル絶対ぇ起きてるし。




















「入るぜぃ」






とか言いつつ既に入ってんだけど。






「お、寝てんなー」






そういやオレ、ジャッカルの寝顔もあんま見たことねぇ気がする。

小学生の時からの付き合いだってのに意外と知らないことあんだな。






「…起きる気配なし」






いつもは部屋のドアが開いたら直ぐ反応するくせに。

オレが顔覗かせれば「足音で分かった」って笑うのに。






「ふぅ。おら、ジャッカル起きろ!」

「………ぅん…?」

「ぐずぐずしてっとお前の分の朝飯も食っちまうぞ」

「……ぉぉ…」






反応薄ッ!

寝ぼけてやがんな?






「ジャッカル!起きろって!」

「……おきてる……よ」

「嘘つけぃ!」

「…………すぅ…」






ジャッカルのヤツ夜更かしでもしたのか?

こんな寝起き悪かったっけ。






「ったく、しゃーねーなぁ」







「!!!」






「起きるまでキス続けんぞ。窒息死したくなかったらさっさと起きろぃ」

「分かった、起き…っん〜〜〜!!」






オレ様が起こしにきてやったのにサッと起きない罰だ!






ジャッカルの寝顔も悪くねぇけど起きてるジャッカルが一番。

だって寝てるやつにこんな事してもつまんねぇだろぃ?






ママさんもいるし今日はこんくらいにしといてやるけど

次こんなことあったら……ま、そん時のお楽しみだな!
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