ばとんたっち

□りれー用
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黒い隊服に身を包んで、颯爽と奴は現れる。銀のナイフを思うがままに操って、人も、花も、風も、空をも切り刻むの。まるで旋律を奏でるように鮮やかに、艶やかに、真っ赤な舞台を作り上げて、舞う。美しく恐ろしい劇はたった数秒でクライマックスを迎えてしまって、残酷で美しいハーモニーを響かせて主人公は儚い時を輝く。その姿はまるでガラス。綺麗で素敵な物なのに、触れることは出来ない。触れれば粉々になってしまいそうだから。だれも彼の心には触れられないの。誰も、彼には近づけないの。脆く、だからこそ美しい。

「その姿はまるで、翼をもがれた堕天使!フランセンパイはカエル。」

「誰が堕天使だ。」

「ミーはカエル以外のイメージ無いんですかー。おい、堕王子、お前のせいだろ、責任とれよー。」

「堕王子じゃねーし、堕天使でもねーから。オレ、王子だし。」

「強がるのは弱さを隠すため、そう、誰にも愛情を貰えなかった彼はその心を打ち明けるすべを知らないの。ああ、なんて悲しい性。でも、もう何も怖がる必要はありません。私がセンパイの全てを受け止めてみせます。私が心の支えとなりますから。その荷を分けてください。」

「誰が分けるか。つーか、んなもん持ってねーし。」

「お、出た、センパイの必殺ツンデレ。」

「死ねよ。」

「もてる男は辛いですねー。」

「カエル、マジで殺すぞ。」

そう、私は恋をしているの。嗚呼、私の王子様。その姿をもっとこの瞳に焼き付けたい。愛されたい、傍に居たい。そのために強くなったんだもん。ねぇ、好きです、愛してます、私にその心をください。大好きなんです。
センパイの腕にぎゅっとしがみつこうとして、刺された。何で?私はナイフより愛が欲しいのに。でもね、これしきのことでは、恋する乙女は変えられないよ、センパイ。諦めませんからね、その心、必ず掴んでみせますから!刺さったナイフは引っこ抜いてポケットに入れて、神に愛を誓う。覚悟しておいてくださいね、センパイ。


花より団子より恋!


≫土下座ぁぁあああぁ!ギャグとか書きにくいよね、ごめんなさい、ほんとはギャグになる予定じゃなかったのに。てか、主人公変態ぃぃいいい!ごめんなさい、ごめんなさい><


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