車輪小説

□結論
1ページ/1ページ


 珍しく薄暗い部屋。
 彼の呼吸だけがわずかに響く。
 いつも何かの研究をしている机に突っ伏して眠っているようだ。
 珍しい。

 そっと机の上に散らばるレポートを見る。
 紙に殴り書きされているそれは、数式やら単語の羅列、彼の思考回路。

 迷惑
 帰れ
 邪魔
 怖い

 でも

 嫌じゃない
 嬉しい
 ドキドキする
 熱が上がる
 会いたい
 寂しい

 他と違う

 これらから推測される結論は…

 ちょうど彼の腕の下に隠れている。
 んー、見てみたいものですが。

「はい、ちょっと失礼しますよ〜」
「うぅ…ん…」

 彼の腕を上げさせる。
 するとうすらと瞼が開いて、ぼーっとした表情で私をとらえた途端、瞳が大きく見開かれました。

「ジッ、ジギタリス!?」
「さて…結論は…っと」
「わああああああっ!!!」

 慌ててレポートをかき集めて隠そうとする彼。
 あはは、可愛いですねぇ。

「結論以外は既に閲覧させて頂きましたよ」
「う、嘘…」

 嗚呼、そんなに青ざめて。
 クスクス。

「見せて下さいよ、結論」
「嫌だ嫌だ嫌だ」
「その『彼』は、私のことでしょう? 知る権利はあると思いますが」
「ない! ない! ない! ない!!」

 頭を振って拒否する彼の顎を掴んで上を向かせる。
 急激に顔を近付け、瞳を見つめる。

「では身体に聞いてみましょうか?」
「〜っ!?」

 触れそうな距離。
 真っ赤になって金魚のように口をパクパクさせています。
 可愛い愛しい彼。
 まあ、本当は聞かずともわかっていましたが。

 さて、結論は………。



………あとがき

 この防御下げコンビが好きです。
 黒単だとジギに全く歯が立たないジョルジが可愛いです。
 いつの間にかジョルジがツンデレにしか書けなくなってますが、そんなキャラではなかったはず…うぅむ。
 というわけでジギジョル布教中。



 
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ