□食べちゃいたい
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「ごめんなさい!本っ当にごめんなさい!!」



「いいですよもう。名前さんに期待した私がいけませんでした。」





ズキズキと痛む首筋。
これは名前さんの愛の証…なんて言えたら素敵なんですがね。


これは名前さんの空腹の限界の証です。





「本当に本当にごめんなさい…私すぐお腹空いちゃって…鬼鮫さんを見てたらムラムラと…」



「もういいですって。はぁ…」





そりゃあ拗ねたくもなります。
いつでも名前さんの目に私は食料としてしか映っていない。



勝手に期待して、勝手に興奮してた私がバカだったんです。



そんな名前さんが憎らしくて、でもやっぱり愛しくて。





「鬼鮫さん…?」



「…。」



「あの…鬼鮫さん…?」



「…。」






黙り込んでいると突然






名前さんと






唇が重なって






名前さんの唇の柔らかさと






温かさに溶けてしまいそうで






「鬼鮫さん、美味しいですね。」



「やっぱり…」



「だからもう一回、食べちゃってもいいですか?」



「え?…っ、」





それから何度かキスを交わしました。
積極的な名前さんにドキドキする。
そんな名前さんを私も…






「名前さん、次は私の番です。食べても…いいですか?」



「はい…召し上がれ。」





私は名前さんが空腹なのならば、満たしてあげますから。



ですから、名前さんも私を満たしてください。





名前さんの愛『グゥ〜




「え?」



「す、すみません…!あの、お腹空きました。



「空気読みましょうよ…名前さん…。」









END
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