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□愛しきバカ
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突っ込みどころが満載すぎる。
でも、ページを捲っても捲ってもどの日にちにも私のことが書いてあって。
やっぱり突っ込みどころは多いんだけど、毎日私のことを考えてくれてるのかって思うと、何だか嬉しかった。
…貧乳とかは余計だと思うけど。
文句を言いつつも、読み進めていくたびに思わず顔がにやけてしまう。
「おい名前ー、俺の部屋で何してんだァ?」
突然背後から声を掛けられてびっくりした。
バッと振り向くと、そこにはにやにやと怪しく笑う飛段。
「随分にやけてたみたいだけどよォ、何がそんなに嬉しかったんだァ?」
「な、何でもない!勝手に部屋入ってごめんね。じゃ。」
急いで出ていこうとすると、飛段に手を引っ張られてそれを阻止された。
「どうせ勝手に入るなら俺が寝てる時にしろよ。そしたら夜這いみてェで興奮すんだろォ。まァ実際襲ってくれても全然構わねェんだけどなァ!ゲハハハハ!」
「変態っ!!」
「変態はどっちだァ?人の日記勝手に読んでにやけてた名前ちゃんよォ。」
「っ、」
「ぜーんぶ見てたぜェ?にやけた顔も可愛かったけどな!」
「…バカ。」
「だから俺は天才だって言ってんだろォ?」
「ひらがなばっかの日記のくせに?読みづらいのよ、バカ。」
「じゃあ名前が漢字教えてくれよ。」
「…スパルタだよ?」
「ゲハハハハァ!!そりゃあ余計に興奮すんなァ!!」
「本っ当、バカ。」
そんなバカがたまらなく愛しい私も大分バカなんだと思うけど。
END
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