1
□馬鹿は馬鹿でも
2ページ/4ページ
まあそれでも。
イタチと夏祭りに一緒に来て、一緒に回れているだけで嬉しいと思う私は、団子好きなとこも含めてイタチを愛しているのだけれど。
「私も団子になりたいな。」
「何故だ?」
「イタチにいつでも一番に愛されたいからー。」
「名前はいつもおかしなことを言うな。」
「そう?だって、イタチはいつも団子団子ーって言ってるじゃない。」
「何だそれは。まるで俺が馬鹿みたいじゃないか。」
「馬鹿じゃない。団子馬鹿。」
「どうせ馬鹿なら、名前馬鹿でありたいがな。」
「…っは!?」
「俺の頭と心はいつも名前でいっぱいなのだが?」
「〜っ、からかわないでよこの団子馬鹿。」
「からかってなどいない。団子よりも何倍も名前を愛している。
その証拠に…」
ちゅっ
「っ!?!?」
「俺は名前と夏祭りを一緒に過ごせて、とても幸せだ。思わず理性を失いそうなほど、愛しい。」
そうだった。
イタチはこんな奴なんだ。
すぐに私を拗ねさせるくせに、すぐに私をこんなにも嬉しくさせる。
「私だって、イタチのこと、何よりも愛してる。」
イタチの手に握られた串に刺されたたこ焼きを1つ貰って、空いたその手に握られているのは、団子より好きだという、私の手。
END
NEXT>>おまけ(微下ネタ注意)