□馬鹿は馬鹿でも
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まあそれでも。
イタチと夏祭りに一緒に来て、一緒に回れているだけで嬉しいと思う私は、団子好きなとこも含めてイタチを愛しているのだけれど。




「私も団子になりたいな。」



「何故だ?」



「イタチにいつでも一番に愛されたいからー。」



「名前はいつもおかしなことを言うな。」



「そう?だって、イタチはいつも団子団子ーって言ってるじゃない。」



「何だそれは。まるで俺が馬鹿みたいじゃないか。」



「馬鹿じゃない。団子馬鹿。」



「どうせ馬鹿なら、名前馬鹿でありたいがな。」



「…っは!?」



「俺の頭と心はいつも名前でいっぱいなのだが?」



「〜っ、からかわないでよこの団子馬鹿。」



「からかってなどいない。団子よりも何倍も名前を愛している。
その証拠に…」





ちゅっ





「っ!?!?」



「俺は名前と夏祭りを一緒に過ごせて、とても幸せだ。思わず理性を失いそうなほど、愛しい。」





そうだった。
イタチはこんな奴なんだ。
すぐに私を拗ねさせるくせに、すぐに私をこんなにも嬉しくさせる。





「私だって、イタチのこと、何よりも愛してる。」





イタチの手に握られた串に刺されたたこ焼きを1つ貰って、空いたその手に握られているのは、団子より好きだという、私の手。








END
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