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□彼が一番
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花火大会当日。
甚平姿のデイダラにどきっとしてしまう。
だけど、どきっとしているのは私だけのようで。
可愛い浴衣選んで、メイクとか、髪型とか頑張ったから少し寂しい。
でも、満面の笑みで花火の見えるところまで私と手を繋いで歩いてくれるデイダラを見ていたら、嬉しさでそんなのどうでもよくなった。
「ねえ、デイダラ。屋台とかあるところが大分遠くに見えるんだけど…どこまで行くの?」
「よく見えるとこがこの先にあるんだ。あ、もしかして疲れたのか?うん。」
「ううん。楽しみ。」
あまりにきらきらした笑顔で言うから、思わず見とれた。
それにしても、歩き始めてもう30分は経つんだけど、一体どこまで行くんだろう。
長くデイダラと手を繋いでいられるのは、嬉しいけど。