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□金<愛
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「ねぇねぇ角都。角都はさ、私とお金だったらどっちが大切?」
「金。」
「…そう。」
「その質問、一体何度目だ。次聞いたら金取るぞ。」
「また金金金って。もしかしたら答えが変わってるかなーって思って聞いてるのよー?」
「変わることなどない。」
「あるかもしれないじゃない。むしろ、あってよ。私こんなに頑張ってるんだから。」
「何を頑張っているんだ?」
「角都に愛される為に毎日毎日努力してるのよー?」
「くだらん。だったら金でも稼いでこい。」
「…はいはい。」
もう日課と化した角都とのこのやり取り。
ほんの少しの時間の、端から見たらくだらない時間。
でも、私にとっては何よりも大切で楽しみな時間。
金金言いながらも、何だかんだ付き合ってくれる角都がやっぱり大好きで。
本当にお金を稼いできたら飛段に代わって私とコンビ組んでくれたりしてなんて本気で思っちゃうくらい角都に惚れ込んでいる。