□食べちゃいたい
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私も男ですから。



愛する人を守りたいと思う反面、めちゃくちゃに壊してしまいたいという衝動に駆られるのです。






「鬼鮫さん…」



「何ですか?」



「鬼鮫さんのこと…食べちゃってもいいですか…?」






最初はこんなセリフに私もそりゃあドキドキしましたよ、ええ。




顔を赤く染め、薄く開いた唇の端からまるで誘うように伝う水。



とろんとした瞳で見つめられたら、もう…




そんな名前さんに私も体を火照らせました。




今もまさにこの状況で、思わず体も火照ります。




ですが。




もう私は騙されませんよ。





「鬼鮫さん…顔…赤い…熱いんですか?」



「ええ、まあ…」



「食べ頃ですね。」



お腹が空いたんですね名前さん。



「…はっ。ご、ごめんなさい!つい…」





恥ずかしそうにうつむき、唇の端から伝う水…否、ぶっちゃけよだれを拭いました。





…いつもそうです。
名前さんはお腹が空くと私を鮫扱いして。




名前さん、お魚とか好きだから…




名前さんも私が好きだからですか?
だから壊したくなるんですか?





なんて名前さんに期待したところで無駄なことは百も承知ですけど。





 
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