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□色っぽい女
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「あっはぁ〜ん」
飛段の部屋に響く、女の人のセクシーな声。
画面に映る淫らな映像。
ああ、再生するんじゃなかった、勝手に部屋に入るんじゃなかったと、今更後悔しても遅い。
床一面に散らばる…その…いわゆる男の子のバイブルというか。
裸の女の人が沢山写ってる雑誌とか、DVDとか。
飛段も男の子だからそういうことに興味があったって何も問題はない。
何しろ人間の三大欲求の1つですから。
飛段の部屋で1人、画面に映るセクシーな裸の女の人と自分を見比べる。
どこを取ってもその女の人の圧勝で、自分には色気の欠片もないように思える。
実際…ないのかも。
私じゃダメかな?
私には魅力ないかな?
さすがにこうも違ううえ、今までそういう雰囲気に一度もなったことがないから…彼女としては不安になってしまう。