貰ってきたもの

□相互サイト.MY Beloved様から

「好きですっ。」
よし、言えた!!!
あたしは今、ずっと前から好きだった人に告白した。
その人の名前は、風紀委員長の雲雀恭弥さん。
一目見た時から、雲雀さんに心を奪われたんだよね。
フラれるのは分かって告白したけど、やっぱ返事聞くの怖いな…。
『うん、付き合おうか。』
…え!?
今何て言った?
聞き間違えだよね。
『ねえ、聞いてる?付き合おうって言ってるんだけど…』
えっ、
ええぇぇぇ!!!!!! 『じゃ、君は今日から僕の彼女ね。』
「は、はいっ!」
『隼って呼ぶから。』
雲雀さん、あたしの名前知ってたんだ。
えへっ、嬉しいなあ!!!
『なら僕風紀委員の仕事あるから、またね。』
そう言って雲雀さんは去って行った。
…って事で付き合うことになりました。
嬉しいを越えて嬉しすぎる。
あの雲雀さんが、あたしなんかの彼氏になったんだよ?
嬉し泣きしそうだよっ!!!
次の日
夢じゃないよね?
雲雀さんと付き合えたんだよね?
まだ嬉しくてドキドキしてるよ。
でも…雲雀さんはあたしの事好きなのかな?
だってあたしは好きって言ったけど、雲雀さん言ってないじゃん。
場の空気に流されて付き合っただけかもしれない。 よし、探ってみよう!!!
「雲雀さーん!!!」
『ん?なんだい隼か。どうしたの?』
「あ、あのあたしは雲雀さんの事が好きですっ」
これで雲雀さんも、好きって言ってくれるはず!
『うん。昨日聞いたよ。で、他に何か用?』
あれ…?
雲雀さん、やっぱり好きって言ってくれない。
しかも冷たいような…。
「あの、雲雀さん…。あたしたちって付き合ってるんですよね!」
『そうだよ?なんなら今日デートする?』
「…はい!」
『放課後玄関に4時ね。じゃ、あとでまた。』
ちょっと冷たいし、やっぱり好きって言ってくれない。
雲雀さん、あたし不安になるよ。
でもデート誘ってくれたし…。
嬉しいはずなのに、あんまり嬉しくない。
なんか複雑だよ。
雲雀さん、あたしの事好き?
放課後
雲雀さんまだかな?
もう4時過ぎちゃってるよ。
忘れてるのかな?
『遅れてごめん…。』
やっと来た。
来るの遅いよ、雲雀さん…。
『風紀委員の仕事してたら時間過ぎてた。』
そっか、そうなんだ。
あたしより仕事が好きなんだ。
「雲雀さん、もういいです。」
『???』
「好きじゃないなら言って下さい」
『え、隼?』
「さようなら…。」
そう言ってあたしは走った。
もちろん、デートなんかするわけない。
あたしは泣いた。
声が枯れるくらい泣いた。
あたしは雲雀さんが好きだよ。
だけど雲雀さんは、あたしの事が好きじゃない。なら付き合うえないよ…。
ばいばい、雲雀さん。
大好きだったよ。
『隼っ!!!!!!』
え!?雲雀さん?
え!?雲雀さん?
雲雀さんは息を切らしながら、あたしの所まで走って来た。
『隼、ごめん。本当に仕事に夢中になってただけ。』「うん、分かってます。けど…雲雀さんがあたしの事、本当に好きなのか分からない。一度も好きって言ってくれた事無い。好きじゃないなら無理してあたしと付き合わないで下さいっ!」
言っちゃった…。
雲雀さん、ごめんなさい。 『好き。隼の事好きだ。』え…?
『恥ずかしかっただけ。ちゃんと好きだから。ね、隼…。』
自然に涙が溢れ出て来た。
そんなあたしを見て雲雀さんは、ギュッとあたしの体を抱いた。
『好きだから名前も知ってたんだ。』
「雲雀さん…」
『隼…。ねえ隼。大好きだから。』
そう耳元で囁かれた。
あたし誤解してたんだ。 ちゃんと雲雀さんは想ってくれてるんだ。
良かった。
『隼が可愛いんだよ。可愛くて仕方ないんだ。』
雲雀さんはこんな事まで言ってくれた。
「雲雀さん!大好きです!」
雲雀さんの頬は、それを聞いて赤くなったように見えた。
そしてあたしに顔を寄せて、唇を重ねた。
初めてのキスは、甘かった。
好きって言葉を言うより、想ってる。
好きって言葉を聞くより、想われてる。
それでもいいかもね。
でも…
「雲雀さん、もう1回好きって言って」
『隼、好きだよ』
end.
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