貰ってきたもの

□サイト.かいか様から

「今年こそ頂きますよ!沢田つなよぶふぅーっ!!!!!!」
「あれ?いまなにか聞こえたような」
「空耳じゃない?」
「ですかねぇー」
寒さ和らぐ、ある日のことです。
愛、ください。
「雲雀恭弥!いきなりなにするんですか!」
「あれ、いたのパイナップル。いまはきみの季節じゃないでしょ」
「なんですか季節って。くふふ、一年中僕のターンですよ」
「意味がわからない」
道の往来で賑やかな騒ぎを起こしている3人がいました。1人は並盛中学風紀委員長、雲雀恭弥。1人は見た目はただの中学生実はマフィア・ボンゴレの時期ボス、沢田綱吉。そして最後に脱獄したパイナップル。

いまなにか不愉快な説明をされたような」
「電波でも受信したの?」
「失礼な。そんなことより沢田綱吉!」
「な、なに?!」
「今日は何の日かしってますか」
「え?とくに何もなかったとおもうけ」
「オーマイガーッ!!」
「ひいいっ!」
「気持ち悪いな、このパイナップル」
「嘆かわしい!イベント好きの日本人でありながら今日が何の日か気付かないとは!」
「偏見だよね」
「骸には言われたくないですね」


人々はなにやら騒がしい3人を遠巻きに眺めながら、避けるように歩いています。
「いいです。愚かな君たちのために、僕が直々に教えてあげましょう!」
「いらっときますね」
「いらっとくるね」
「2月14日!それは聖バレンタインデー!」
「え、知ってるよ。そんなこと」
「ならば!君がするべきこともわかっているでしょう!」
「一々ムカつくんだけど。てゆうか、することって…」
「僕にチョコレートを下さい」
「死ね」
「何するんですか雲雀恭弥。いきなり武器を突きつけるなんて、危ないですよ」
「殺すつもりでやったんだから危ないのは当然だよ。ていうか君、綱吉からチョコレートを貰うなんて図々しい」
「くふ。君みたいに意地っ張りな性格だと素直に欲しいなんて言えませんよねぇ」
「滅びろ」


一触即発。ばちばちと火花が散る音がします。どす黒いオーラをまき散らしている2人の間に挟まれた綱吉くんは、すでに慣れてしまったのかおろおろするわけでも、それを止めるわけでもなく、ただぽそりと呟きました。
「なんでオレがあげないといけないんだろう…」


綱吉くんの、最もな意見は周囲の人々の同意を得ただけで、問題の2人には届きません。
それは、寒さ和らぐ、ある日のできごとです。

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