ディノヒバU

□Fuzzy Navel
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ここしばらく、3日くらい前からだろうか……僕の恋人、ディーノの様子が明らかにおかしい。
わざとらしく僕を避けて、いつもみたいに抱き付いてきたり話しかけてきたりしないし、極めつけには目が合っても無視する始末。



僕、何かした?
何もした覚えはない。



「はぁ……」



イライラする自分を落ち着かせるように、大きなため息をつく。
それでも僕の気持ちは何も変わらず、頭はがんがんと疼いて。
憂さ晴らしに校則違反の奴らでも咬み殺しに出掛けようと、椅子から重い腰を持ち上げた。
すると、僕が今いる応接室の外から聞き覚えのあるふたりの声。



「入らないんですか?ディーノさん。委員長は中ですが」



「いや……ここでいい」



草壁と、僕のイライラの元凶。
なんで彼は挨拶も無しに顔も見せないでそんなところにいるの?
……むかつく。とにかく数発殴りでもしないと気が済まない。
僕はドアの向こうの彼に向けて殺気を孕ませ、ドアに手をかけた。



「恭弥にあんま会いたくねーんだよ……っつか顔も見たくねぇー」



ドアを開けようとしていた手が、ぴくりと止まる。
今彼、何て言った?
彼の口から出たのは、今まで聞いたことが無いような言葉。



──会いたくない。
いつも言ってることと違うじゃないか。いつも優しく囁いてくれる言葉と、違うじゃないか。



最悪、最低、最悪。
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