ディノヒバU
□Pulizia di orecchio
1ページ/1ページ
「ディーノ、もっと奥…」
「ん、この辺?」
「っあ…ん…そこ、いいかも…」
「気持ちいか…?」
「ん…いい」
「恭弥ほんと好きだな、これ」
「悪い?…っ、あんまり痛くしないで」
「はいはい」
「ぁ……」
─────…
「うん、すっきりしたかな」
「……恭弥…ただの耳そうじでやらしい声出すなって…!」
どうやらディーノの下半身にキタらしい。
耳そうじで喘ぐ恭弥もどうかと思うが。
決してコトの最中でも何でもなく、ごくごく普通の耳そうじ。
膝枕、というのはもうお約束で。
「もうちょっとで襲っちまうかと思ったぜ…」
「……勝手に変なこと考えないで」
「だって恭弥が『あっ』とか『んっ』とか喘ぐから」
「だっ、誰がいつ喘いだのっ?」
ばかみたい、と恭弥は顔を真っ赤にして怒鳴った。
恭弥は耳が弱い。
触られるとくすぐったくて声まで出てしまう。
でもディーノの膝枕が心地好くてつい頭を乗せてしまうみたいだ。
その度にディーノは厭らしい本能を懸命に堪える。
「毎回毎回無意識に誘いやがって」
「……わぉ」
「今まで俺が我慢したぶん、恭弥にもちゃんと我慢してもらわねーとな」
「…っ!?」
後ろから羽交い締めにした恭弥の耳をぺろっと舐めるディーノ。
こうなると恭弥はディーノから逃げられない。
「…っ、あんまり痛くしないで」
「わぁーった、優しくするな?」
恭弥から最初と同じ台詞。
でも今度は耳そうじなんて柔なものじゃなさそうだけど。
end