小ねた+他かぷ

□懇願
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「ったく…野猿は」



心臓がすごいスピードでどくどくいってる。
それに、この頃よく眠れてないせいかひどい目眩がして頭は狂いそうなくらい痛い。



隙を見て、閉じ込められた部屋から抜け出したのはいいが、すぐにアニキに気付かれてしまった。



アニキは、じわじわとオイラの反応を楽しむかのように追いかけてくる。
本能的な恐怖に駆られて、急いでドアから飛び出した。



「はぁ…っ、はぁ…っ」



怖くて後ろを振り向くことができない。
迷路のように暗い路地を無心に走る。
肺が悲鳴を上げて、監禁されてる間あまり使われてなかった筋肉がずきずきと痛んだ。



それでも、走る。



「うぅ…ぐ…っ」



衝動的に溢れる意味のわからない涙が頬をつたい、何度も足をすくませながら一層暗い路地へと入り込んで、安心しながら初めて後ろを振り返った。



「…っ?」



オイラが弱っているとはいえ、全力で走ったんだ。
そんなはずはない。



「おにごっこ…もう終わりか?」



「γ…アニキ…」



すっと伸びてきたアニキの腕に、コンクリートの壁へと押し付けられた。



「どうして俺から逃げるんだ?」



「どうしてって…っ」



いつもオイラの頭を優しく撫でてくれたあの優しい手が、今日はオイラのTシャツを乱暴に引き裂く。
腕をネクタイで拘束され、おもむろに胸の突起を摘むように弄られた。



「野猿は、痛いのが好きなんだよなあ?」



「ん…っ、違っ」



「嘘付くな、痛いとすぐ勃つくせに」



ぐりっと爪が乳首に食い込み、痺れるような痛みが背筋を走る。



「ぁ…アニキっ、やめ…」



「うるせぇー…黙ってろ」



ずるっとズボンが下着ごと奪われ、形を変えつつある自身が露になった。
アニキの細くて長い指が、包むようにしてオイラ自身を優しく握る。



「ん…はぁっ」



息が上がってうまく呼吸すらできない。
中心は完全に勃ち上がり、すでに先走りの透明な液を滴らせていた。



「やらしいな、野猿」



そう言いながら上下に擦るように扱いてくるアニキの指に、勝手に頭が集中して段々意識が朦朧としてきた。
自身は、先走りの液の滑りで一等ぐちゃぐちゃといやらしい音を響かせる。



絶え間なく漏れる喘ぎを我慢すればするほど感じてしまうような気がして。



「ん…だめ、だよ兄貴…っ」



「好きなだけ感じて好きなだけ達けばいい」



「んんっ……」



限界を迎えつつあった自身が、勢いよく白濁を噴き出す。



体が数回痙攣したあと頭の中が何かに吸いとられていくような感覚がして、眠るように意識が飛んだ。





 
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