小ねた+他かぷ

□跳ね馬乗馬
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「何これ…」



何もない広すぎるリビングの中央に、無造作に置かれたイスのような乗馬機器。



真っ白な壁に真っ白な家具に囲まれてるシンプルな部屋に置かれたそれは、明らかに浮いてるような。



「おっ、恭弥…!どーした?」



「それ何なの…?」



「ああ、これか?」



にかっといつもの笑顔を見せながら、彼はそれに手をつく。



「日本の通販で買ったんだっ!ジョーバっ」



「また変なもの買って…お金の無駄遣い」



「な…っ!言っとくが、毎日これに乗るだけでウエストがきゅっと締まって、足腰強化しながらダイエットでき…」



「って、テレビの人が言ってたんでしょ」



「ああ…まあ…うん」



「あなたって本当に流されやすいね」



「るせーっ!じゃあ恭弥も乗ってみればいいじゃんか…!」



「なんでそうなるの?」



「いいから!」



「ちょ…っ、やめ…」



ひょいっと腰を持ち上げられ、その乗馬機器の上に無理やり乗せられてしまった。



「やっ、離して…!」



「いいから…!」



ぽちっと彼が電源を押した瞬間、僕の座っていた部分が急に動き出す。



「やめてって…っ」



降りようとしてもなかなか足が付かなくて降りることができなくて、足を懸命にばたつかせる。



「恭弥……」



「な、何?」



「揺れてる恭弥…なんかえろい!」



「何言って…」



「じゃあ強、な」



今度は強のボタンを彼が押す。
と同時に機器がさっきよりも早く小刻みに動き出した。
体が激しく揺れて座っているのも不安定になり、しっかりと機器にしがみつく。



「く…っ、しんどい…」



「やっぱり…えろいな」



「黙れ…変態…!」


違う意味でジョーバにはまりだした彼。
僕は多分この日を境にジョーバ恐怖症になったような気がする。








end
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