ルーキーズ
□高くつくよ?
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「痛い。」
「だろうな。」
「重い。」
「そりゃ、上のってるからな。」
じゃぁ、どいてよ。
その言葉をグッとこらえる。今、怒らしたりしたら貞操の危機が…!!
「だって哲郎がにゃーにゃー言うから。」
「にゃーにゃー言えば一緒に出かけるのかよ?」
「…いや、ホントすみません。」
これ以上弁解しても逆に怪しくなりそうだし、怒らしてしまいそうな気がする。
湯船と出かけたホントの理由は岡田への誕生日プレゼントだったりするのだけど、やっぱり隠しておきたいし。
そんなことを知らない岡田はご立腹のようで、さっきから私を押し倒したままだ。
「とりあえずさ、上からどこうか。」
「嫌って言ったら?」
「ホント岡田様勘弁して下さい。」
「理由言ったらどいてやってもいいけど?」
「それは……〜っ、岡田、が来週誕生日だからっ、プレゼントを!と思って…だけど、何買っていいかわかんないし哲郎と買いに行っただけ、です。」
「…。」
岡田はぱちぱちと目を瞬かせると、急にニヤリと笑った。
なんか、さっきよりも貞操が危ない気がする…
「そんなに俺によろこんでほしかったんだ?へえ…」
「な、なに。」
「なんなら1番よろこぶプレゼント教えてやろうか?」
「…」
「お前…なんだけど。」
(それ、めっちゃ高くつくよ?)(フザケンナ。)