ルーキーズ

□ホントの君
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「えっ?!新庄くん!!!?」



確かそう言われた気がする。

付き合いはじめた頃。黙ってるのも変だからと私は友達に、新庄くんと付き合っていることを話した。



「やめときなよ!危ないって!!」



危ない…?何が?

ハテナマークを飛ばしている私に友達は苦笑した後、だって新庄くんって言ったら超不良でしょ?!

と、声を張り上げる。


あの時私は、危ないのか…と思っただけだった。




「新庄くん。」

「よぉ。」

「おはよ。早いね。」

「おまえもだろ。」

「マネージャーだもん。それに、新庄くんが朝練頑張ってるのに寝てらんないよ。」




八木ちゃんには、朝練は出なくてもいいよ、とは言われているものの皆が頑張ってるのに出ないわけにはいかない。

1番の理由は新庄くんが頑張ってる姿を見たいから!なんて、恥ずかしいことは言えないんだけど…。



「…。」

「あ、照れた!」

「うっせぇよ。ほらこれ。朝はまだ冷えるから着とけ。」



バサっと頭の上にかけられたのは学ランで、新庄くんの匂いがする。



「ありがとう。頑張ってね。」

「あぁ。」



少し微笑んだ後、私の頭をぽんぽんと叩いて新庄くんは行ってしまった。

こういうとこ知らないから、やめときなよ、なんて言うんだろうな…

新庄くんの優しさを、みんなに知ってほしいような、知ってほしくないような、そんな気になった。



私だけの秘密!
(新庄くん頑張れー!!)(バカ!叫ぶな!)

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