短編

□翠月
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夜空を彩る月や星たちの下で。







わたしは、翡翠の瞳に心を奪われた。



























早くに亡くなった父のかわりに、わたしは14歳でこの地方の領主となった。


若くして領主になったわたしの事を、頭の悪い貴族どもは「子どもの領主だ」とバカにした。


けれど、幼い頃から父に付いて領主の仕事を勉強してきたわたしがそんな無能なバカどもを見返すのに、あまり時間はかからなかった。


5年経った今では、誰もが認める優秀な領主となっている。


だが……。











わたしは、どうしようもなく退屈だった。


領主の仕事はやりがいがある。


領民から感謝されれば、気分もいい。


充実した毎日の筈だった。







それでも。


それでも、わたしは毎日が退屈で仕方なかった。










そんな時だった。


わたしが「翠月」に出逢ったのは。






 
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