短編
□河童のガータロ
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おらは川の中から、村の子どもたちが楽しそうに遊んでいるのを、じぃっと見つめとった。
子どもたちはそりゃあ楽しそうに遊んで、おらは羨ましくてたまらんかった。
一緒に遊びたかったけんども……出来なかった。
だって、おらは河童。
……妖怪だ。
かあちゃんにも、ニンゲンには近づくなって言われていたし……何よりおらのこの姿じゃ、出ていったところで子どもたちは怖がって逃げていくだろうし。
……んだどもおらは、一緒に遊びたくて、いっつも川の中からニンゲンの子どもたちを、眺めとった。