Soul Eyes
□パスワード
2ページ/4ページ
ベジータは、強いだけでなく、博学多才でもあった…。
ベジータが、C.Cに住むようになってから、その才能をいち早く見抜いたブリーフは、ベジータ専用の書斎を設けさせたのだ…。
「…。」
書斎に行く途中、リビングに立ち寄ったブルマは、トランクスに声を掛けた。
「ねぇ!トランクス…パパ見なかった?」
「え?見なかったよ〜」
「そう…。」
あの夫の事だ…。
何があってもトレーニングは欠かさない…。
今日は、外にでも行っているのだろう…。
そう思ったブルマは、ベジータの書斎に入ると、PCの前へと腰掛けた。
(うーん…。いくら夫婦でも、勝手に見るのはどうかと思うけどな〜)
そう思いながらも、PCの電源を入れる…。
ベジータは、携帯こそは持たないが…
勝手に夫の携帯を覗き見る妻の気持ちは…多分こんな感じなのだろうと…ブルマは、悪戯っぽく笑った。
「…まぁ、後でちゃんと報告すれば、問題ないかな〜」
そうこうしている内に、画面が立ち上がると、パスワードを要求された…。
「…あらま☆流石にしっかりしてるはね〜!」
ベジータは、パスワード制など、邪魔くさがるだろうと思っていたブルマは、思わず感心してしまった…。
セキュリティー強化の為には、当たり前の事なのだが、何かやましい事を隠す為だったらどうしようかと…ブルマは、逆に不安になった…。
「でも、まさか…あのベジータに限ってね〜!」
否…。
戦い好きのサイヤ人である前に、ベジータも一人の男である…。
開かない方がいい?
しかし、父がデータを待っている…。
「あ〜〜ん!どうしょおおおお…!!」
数分間の葛藤の末…。意を決したブルマは、キーボードに手を掛けた…。