Soul Eyes
□背中越しのプロポーズ
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「…よう!ブルマ!何やってんだよ、こんな所で…」
突然呼ばれた名に、驚いて振り向く。
「…ヤムチャ…」
そこには、両手いっぱいの荷物を持った…かつての男が、立っていた。
「ヤムチャこそどうしたのよ…その荷物!?」
アタシは、ヤムチャに悟られないよう涙を拭うと、笑って話し掛けた。
「いやさぁ、ウーロンの奴が、寂しいもん同士でクリスマスパーティーでもしねぇか〜って押し掛けて来て…」
容易に想像できる光景に、アタシはぷっと吹き出した。
「…笑うなよ〜!何だよ…さっきまで泣いてた癖に…。またベジータか?」
「…えっ…」
ーー…バ、バレてた?!
アタシは、苦笑しながら、ヤムチャを見つめた。
「…ちぇっ、お出ましか…。」
「…?」
小さくそう呟いたヤムチャが、アタシを見て微笑んだ…。
「…お前が不幸だったらさ…いつでも俺が攫ってやろうと思ってたんだ…。でもやっぱ…無理みたいだな。」
「ーー…え?ヤムチャ…?」
じゃあな!と言って、ヤムチャがアタシの前から、走り去る…。
な…
なんなのよ、一体…。
その、刹那ーー…
パッと…
赤い傘がアタシの頭上で開いた…。