Soul Eyes
□**約束**
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「うわぁあ〜!綺麗ね〜。あれがプロキオンでしょ、あっちがシリウス。そして……」
「…オリオン座、ベデルギウスだな。」
「…あら♪よく知ってるじゃない♪」
ブルマは、隣で一緒に星を眺めているベジータに、ニッコリと微笑んだ。
「…当然だ。宇宙の天体は全て…ここに入っている。」
そう言うとベジータは、トンと…自分のこめかみを叩いて見せた。
「へぇえ〜♪さっすが宇宙の支配者さんね〜。」
ブルマは、優しい表情を浮かべながら、ベジータの肩にもたれかかった…。
ーー…C.Cの屋上から見える冬の星空はまた格別で…。
寒さなど忘れる程…美しかった。
そう、こうして…。
2人の距離を…
一瞬にして縮めてしまう程にーー…。
「…あったかい。」
そっと…星空を見つめながらブルマが呟く。
唯一…
心の底から、安心できる温もり…。
愛しい夫と、共に生きているという…幸福感…。
とても、嬉しくて…
とても、大切でーー…。
「…ねぇ、来年の冬もまた…こうして一緒に星を見ようね。」
「…ああ。」
小さく…ベジータはそう返事をした。
「……ううん。
来年だけじゃない。永遠に…。たとえば、この命が終わって…生まれ変わっても…。必ずまた巡り会って…ずっと…一緒にーー…。」
「……。」
ーー…その時、吹いた風がーー…
涙声になった語尾を、そっと掻き消した…。
「……安心しろ。」
その風に揺られたブルマの蒼い髪を…ベジータが優しく撫でる…。
その表情は、とても穏やかで…優しいーー…。
「…約束してやる。」
そう、一生一緒…。
たとえこの命が終わっても…
また必ず巡り合うーー…。
「……うん。」
ーー…満天の星空の下…ゆっくりと重なり合う、唇…。
それが、たとえ切なくて…冷やっこい感触だったとしてもーー…
交わした約束は、永遠の温もり…。
永遠に続く…愛の証ーー…。
★おわり★