Soul Eyes
□瞬く時の中で...
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この指から、すり抜けていくーー…
何もかも。
強さ…
執念…
プライドーー…。
止(とど)まる事を知らない憤りや嘆きに…吐き気がした。
戻れば、楽か?カカロット…。
血生臭いあの頃に。戦慄だけのあの頃に。
どうして俺ばかりが苦しい?
どうしてこの俺が立ち止まる?
あんな死に方…
しやがってーー…。
『瞬く時の中で...』
ジャーーー…
ど う し て。
もう、何度…
そう思えば気が済むのだろうか。
既に二回目の嘔吐に嫌悪感を抱きながら、洗面台を強く掴んだ。
微塵も落ち着かない感情…。
眠れなかった…
幾日もーー…。