Soul Eyes
□背中越しのプロポーズ
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さっきした喧嘩が、まだ耳の奥に残ってる…。
ーー…『ねぇ!アタシとトランクスの事なんか、愛してないんでしょ!?』
『……下らん。』
ガチャリ…
と…。
重い重力室の扉がロックされたーー…。
ううん…。
きっと、“喧嘩”にすら…なりやしないーー…。
アタシは、落涙したのと同時に…
胸の奥が…熱く灼けるのを感じた…。
「……。」
泣いて。
落ち込んで。
愛が欲しいと求めて…。
こんな自分は、らしくない…。
ふと、気付いたら…
アタシは、街の喧騒の中にそびえ立つ…巨大なクリスマスツリーの前に居た…。
……ねぇ…
もしも…。
戦い好きのサイヤ人の男を愛さなければ…
このツリーを…
こんな気持ちで見つめる事もなかったのだろうか…。
そう自問自答したアタシの前に…
ヒラリ…
と…
雪が舞い降りた…。
「…キレイ……」
白い雪の儚さに…
また、涙が零れ落ちた…。