Soul Eyes
□笑っていて
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『残念ですが…今回…お子さんは、諦めて下さい。』
ーー…数時間前。
私は、産婦人科の診察室で…とんでもない言葉を耳にした。
寒空の下、家に帰りたくもなくて…
私は、この高台で、陽がオレンジに傾くのを…ただぼうっと…見ていた。
先週…妊娠が発覚した。
母さんしか…
知らない事実。
ベジータにもトランクスにも…
勿体ぶって…まだ言ってなかった。
そして、今朝。
大量の出血に驚いた私は、誰にも言わずに…
直ぐに病院へと駆け込んだ。
お腹は痛くないから、流産ではないだろうと思っていた。
ーー…だけど。
トランクスを身篭った時とは、明らかに違う身体の軽さに…
ただ、ただ…不安だった。