Novel

□ちょっと羨ましいと
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「なんか、不思議だね」
「何がだ?」
「何がよ?」

僕の肯定とも取れる質問への疑問に発された二人の声は綺麗に重なった。

二人は本当に仲良しだね。
思わず僕が笑うとゼロスがロイドに抱き着いて「まぁ俺様とハニーだしー?」とブイサインを作った。
ロイドは離れろと怒っていた。
目は笑っていた。

「ロイドはシルヴァラント人でゼロスはテセアラ人なのに、そんな二人が旅してるってなんか凄く不思議な気がして。」
「んー、そうか?」

ロイドはよく分からない。と困った顔をした。
ロイドにとってはきっと当たり前の事なんだ。

「ほら、二人は違う世界の人なんだから出会うこなんか無かった筈でしょ、だから凄いことだと思うんだ。」

やっとロイドは納得したように頷いた。

「確かに、他の世界があるなんて思っても無かった。」
「うん、だけど二人は親友でしょ、それって凄いと思う。」
「どっちかって言うと悪友だけどな。」

な、ゼロス。とロイドがはにかんだ。
言ってくれるなロイド君。とゼロスも。

「どちらにせよ、ロイド君がお人好しだってのがでかいと思うけどな。」
「あはは、言えてるよ。」

「そ、そうか・・・?」
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