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□ひぐらしのなく頃に 心無し編
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ねぇ、神さま。
もし私が女の子らしかったら、圭ちゃんは私を女の子として見ていてくれただろうか。
ねぇ、圭ちゃん。
私…本当は圭ちゃんの事…─────。
「圭一くん、おっはよー!」
「おー」
俺の名前は前原圭一。この雛見沢に引っ越してきた。まだまだ引っ越してきてから二週間しかたっていないが、一応学校の奴等とは慣れた。
「あわてて来たのかな、かな」
「いつも早いよなー、たまには寝坊してもいいんだぜ」
「うふふ、レナがお寝坊したら圭一くんを待たせちゃうじゃない」
こいつは竜宮レナ。変わってるのは名前だけじゃないという事は、見ていればわかる。
くすくすと笑うレナを横目に、いいこと思い付いたぜ。
「そん時ゃ置いてく」
「えぇっ!!?何でなのかな、何でなのかな!いつも待っててあげてるのに〜…」
今度は俺がくすくす笑う。レナはすぐ本気にしておどおどハラハラ…とっても忙しそうに大慌てする。
「…嘘だよ。レナが来るまで、俺はずーっと待ってるよ。……いつまでも」