□ホワイトチョコ
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町中はバレンタイン一色。

昔から興味もないのに大量にチョコを渡されてその処理に困っていた俺にとっては一番嫌な時期。

今年は教師にもなっているので生徒からも渡されるのかと思うと鬱になりそうだった。

なんとなく見た店の中に見知った顔を見つけた。


(あっ。先輩)


隣に居るのは誰だ?

きっとどうせキャバクラか何処かで引っ掛けた女なんだろう。

先輩はこの時期いつも気合入ってたしな。

嬉しそうに女と話している。

俺と居る時には見せることのない笑顔を見せて笑っている。

あー。

きっと今もの凄いあの名前も知らない女に嫉妬しているんだ。

自分でもわかるぐらいあの女をバラしたいと思っている。

じっと見すぎたせいか先輩が俺に気付いた。

目を大きく開けているから、マズイとか思っているのか。

先輩は隣の女に何か必死に言っている。

女は怒り出したが先輩が必死に頭をさげていたら、もういいと言ういうようにそっぽを向いた。







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