狂
□秘密は秘めて内々にしている事
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「ぷはぁ〜。やっぱり、生は居酒屋で飲むのに限るな!!」
「そうですか?俺はどこでも一緒な気がしますよ。」
「何言ってんだよ。違うんだよ!!まぁ、女の子が入れてくれたお酒はなんでも美味しいけどな♪」
「俺気分が悪くなって気ました」
「えっ!!!大丈夫か?酔ったのか?」
「はい。人に」
そういうとスピリットはシュタインの背中を擦るのをやめた。
ため息をついてビールを一気に煽る。
「心配してくれないんですか?」
「なぁにが、人に酔っただ。酔っとけ。お前は人と関わらなさすぎだよ」
「先輩以外の人間なんてどうでもいいんですもん。」
それより、っとシュタインは周りに目を走らせた。
先程からスピリットの事を厭らしい目で見てくる奴らがいる。
しかも、ごろごろと。
珍しく髪を上げて、項を惜しげもなく曝しているスピリットを誰もが反応するに決まってる。
(ここには先輩は今後立ち入り禁止にしよう。)
「それより、シュタイン」
「はい?」
「飲んでないけど、楽しくないのか?」
「いえ、楽しいですよ。先輩の初めてのお誘いなんですから。」
「のわりに、飲んでないけど?」
「家でゆっくり飲むほうが好きなんですよ。」
「ふ〜ん」
しまったと思った時にはすでに遅かった。
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