正
□母の日にはカーネーションを
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「マカ、お前明日どうすんの?」
「明日?」
別に誰とも約束なんてしてなかったはず。
てか、私の交友関係に一番関心のないパートナーであるソウルがそんなこと気にする必要はないはずだ。
「なんで?」
「明日父の日だろ?」
「………そんなものあったの?」
「おい。とぼけんのはやめてくね?」
「父の日って私には『父親』なんて呼べる人いないから」
そう。
例え、血の繋がったあの男でも父親ではないのだ。
というか、父親だと認めたことはない。
いつも誰かと浮気はするし、約束………私との約束はちゃんと守ったりするけど、半分ぐらいはドタキャンされる。
「あんなの。父親じゃない。」
「俺が困るんだって。」
「なんでソウルが困るわけ?関係ないじゃん。」
「あんな変態エロ親父でも、一応はデスサイズだろ?」
「まぁね」
「俺武器じゃん。憧れてんじゃん。一応」
「憧れてたんだ。」
「一応な。一応。」
「わかったって。で、なんでその『デスサイズ』とあんたが関係あるの?」
ソウルは派手にため息をついた。
私は呼んでた本を閉じた。
「パートナー変えろって。」
「無理でしょ?」
何言ってんの?
あの父親。
私は怪訝そうな顔でソウルを見た。
だよなーなんていってソウルは困った顔をした。
「まぁ、とにかく俺が困んだよ!絶対になんかしろよな!!」
「ちょっと!なんでそんなことあんたに言われなきゃいけないわけ!?」
「うるせー!」
「意味わかんないから!!!」
しかも、なんでこんな日付変更前に言ったんだ、馬鹿ソウル。
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