正
□ウイルスには気をつけて
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「帰ったわ」
「わっ。お………おかえり「クロナ、コート」
「合点了解です。」
相当ウイルスが回ってるんだろう。
椅子に座った途端寒気がする。
クロナがそっと肩にコートを置いて少し後ろに立つ。
「珍しいですね。メデューサ様。」
「少し体調が悪いのよ。」
「珍しい。」
クロナから出て来たラグナロクが本当に珍しそうに言う。
私だって人の子だ(魔女だけど)体調だって悪くなる。
「あら。メデューサ帰ってたの?」
「いい所に来たわ、エルカ。カエルの姿になりなさい。」
「ゲコ………嫌な予感。」
「早く。体から蛇を引きずり出すわよ。」
「ヒィッ。分かったわよ。」
ポンッと可愛い音がしてカエルが一匹膝の上に乗る。
それを手に取り額に乗せる。
ひんやりしていて気持ちいい。
「ゲコォォ!!!熱いわよ!メデューサ!」
「熱があるみたいね。」
「私じゃなくってフリーのに頼めばいいじゃない!」
「フリー」
「どうした、メデューサ。」
のしのしとフリーが顔を出した。
私はエルカの足を摘むように持ちフリーの目の前にやる。
「エルカを氷付けにして頂戴。」
「あぁ、やってみるさ。」
「なんでよ!!!」
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