正
□お荷物でもいいから
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「マカ!!」
パパに殴られたのなんて初めてだった。
そもそも、怒られたことがなかった。
嫌いって言っても怒らない。
無視しても。
殴っても。
何しても怒らなかったのに。
「………パパなんて大嫌い!!」
叩かれた右頬が痛い。
ブラック☆スターに殴られてもここまで痛くないはずだ。
本当に痛い。
後ろからソウルの呼ぶ声がしたけど無視して走った。
「あーあー」
「………」
「どうすんだよ。」
「………」
今まだ、マカの右頬を平手打ちした左手をじっと見ている。
ソウルはため息をついて、デスサイズの目の前で手を振ってみる。
「おーい。デスサイズゥー」
「あー!!!!!」
「うわっ!」
「マカ〜。マカちゃあああぁぁん!!!!!!」
突然叫び声を上げながら娘の後を追い出した。
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