正
□職人命
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「職人のためなら命捨てる覚悟も、俺はとうにできてんだよ!」
いつか言われた言葉。
ソウルは武器だ。
武器ってのはモノなんだけど、どうして普段のソウルは人の形してんだろう。
「問題なのは魂なのかな?」
「はぁ?どうしたマカ。」
「なんでもないわよ。はぁ〜・・・」
「変な奴」
人が真剣に悩んでるのにソウルは暢気にテレビ見てる。
それが無償に腹がたったので手元にあったスプーンを投げてやる。
「いってーな。なんなんだよ」
「ソウルの馬鹿」
「意味わかんねーよ。」
「ふんっだ」
「なんだ、アイツ」
それ以上の会話はないけど。
それはそれで苦痛にはならないんだよね。
「私、ソウルを守れるぐらいに強くなるね」
「俺の台詞だろ。それ」
「いいじゃない。私がソウルを傷つけずに戦いたいの。」
「へーへー」
気のないような返事だけど、絶対に顔がにやけてるんだよね。
ソウルってわかりやすい。
私もソウルと同じようにテレビに目を向けた。
絶対に強くなるんだ。
誰にも負けないくらいに。
(それなら俺がお前よりも強くなるさなんて今のマカには言えねぇな)