□人間になれたらな
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「ラグナロクなんて大ッ嫌いだ!!」



ズキッ

『大嫌い』って言葉は恐いんだなっと感心していた。


「嫌いだ。嫌いだ。どっか行ってよ。一人にさせてよ」

「………」

「ふっ………う………っ。ぐすん」

「俺はクロナが好きだ」

「嘘だ」

「嘘じゃねぇよ」

「嘘だ!!もう接したくないんだってば!!!」


クロナは絶対に顔を上げない。

枕に顔を引っ付けているので曇った声にか聞こえない。


「お前。馬鹿だろ。俺はお前の中から出ていけねぇだろ。」

「知らない」

「知らないって。おい、てめぇクロ「血液は喋らないんだよ。今僕の頭の中で響いてる声は狂気なんだ。知らない人の声だ」


否定された。

俺がクロナの存在を昔否定したように。

最近、お互いの中に芽生えた温かい感情も否定された。





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