□神様と神様の話
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ふっと仮面の下で笑う。


「なら、俺を殺してくれ」


その答えを聞いてクロナはふわっと花が咲いたように笑った。

すぐに真っ黒な不気味な笑みへと変っていく。


「あははははは!でも、殺し方がわかんないよぉぉお!!!ねぇ?どれがいい?」

「お前のお得意の『狂気』攻撃でもいいぞ?クロナこそ、どうやって殺されたい!」

「僕?僕はね、痛いのが好きなんだよ!!!!」


不愉快な金属音が響いた。

この世界の狂気が大きく揺れた。

もし・・・なんてことは二人とも頭の中にはないのだろうが。

運命というものがあって、『神』なんてものになる資格がない二人だったら。

きっと、惹かれることもなかったのだろうと思う。

キッドは白い仮面の下でほほ笑んだ。

クロナは真っ黒な血の下で不気味に笑う。



神様と神様の話。
それは神になった少年と神になるしかなかった少年の話。



END

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